「脂質=太る」って思っていませんか?
実はそれ、最初に直したい思い込みです。脂質はホルモンの材料になり、細胞膜や脳の働き、ビタミンA・D・E・Kの吸収にも関わる、体づくりに欠かせない栄養素。
上手に摂ることで、代謝は落ちにくく、トレーニングの成果も出やすくなります。
この記事では、初心者でも今日から実践できるように、質・量・糖質とのバランスの3つでシンプルに解説。
外食やコンビニでも使える具体例もたっぷり入れました。
1. 脂質が体づくりに欠かせない理由
- ホルモンの材料
テストステロンやエストロゲンなど、筋肉や代謝に関わるホルモンは脂質から作られます。
減らしすぎると元気が出にくい・回復しづらい状態に。 - 細胞&脳の“部品”
全身の細胞膜や脳は脂質が土台。適量を摂ることで集中力・コンディションが安定します。 - 脂溶性ビタミンの吸収
A・D・E・Kは脂質と一緒で吸収アップ。野菜を食べるときは油を適量使うことで吸収効率がアップします。
結論:脂質は「敵」ではありません。“どんな脂を、どれくらい、どう組み合わせるか”が大事。
2. 初心者におすすめの摂り方3選(保存版)
① 良質な脂質を選ぶ
まず“脂の種類”を整えるだけで、からだの調子がグッと上がります。
- 積極的に摂りたい
- 魚の油(EPA・DHA):サバ・サーモン・イワシ
- ナッツ類:クルミ、アーモンド(無塩・素焼き)
- 控えたい
- 揚げ物・スナック・菓子パンの油(酸化・トランス脂肪酸になりやすい)
- 加工肉の脂(ソーセージ・ベーコンの摂りすぎ)
② 量を守る(総カロリーの20〜30%)
脂質は1g=9kcalで高カロリー。
摂りすぎれば肥満、ゼロに近いと不調に傾きます。目安は総摂取カロリーの20〜30%。
- 体感の目安(2000kcalなら)
- 20%=400kcal → 約44g/日
- 30%=600kcal → 約67g/日
→ この44〜67gのゾーンに収めるのが最初のゴール。
よくある罠:ドレッシングやマヨ、ナッツ“つまみ食い”、ラーメンのスープ。“ちょい足し”の合計でオーバーしがちなので要注意。
③ 糖質とのバランスを意識する
糖質は“すぐに使える燃料”、脂質は“ゆっくり燃える燃料”。
糖質と脂質を同時に摂取した場合、糖質の方がエネルギーとして使われやすい特徴があります。
そのため、脂質が多い食事のときは糖質を控えめに、糖質をしっかり摂るときは脂質を抑えめにすると、余りエネルギーが出にくく体脂肪として貯まりにくい食べ方になります。
具体例
- 揚げ物・焼肉の日 → ご飯は小盛(脂質多め=糖質控えめ)
- 丼物・ラーメンなど糖質多めの日 → 揚げ物や脂っこいトッピングは避ける(糖質多め=脂質控えめ)
3. どれくらい食べればいい?
かんたん計算と“食材グラム換算”
1日の目標カロリーを決める → 脂質20〜30% → gに換算(÷9) → 食材に置き換え。
カロリーの設定方法はこちら
例)体重60kg・運動習慣あり(ざっくり2000kcal)
- 脂質:44〜67g/日が目安
代表的な食材の脂質量(おおよそ)
- オリーブオイル 小さじ1(5g) … 約5g脂質(45kcal)
- 卵 1個 … 約5〜6g
- アボカド 1/2個 … 約15g
- アーモンド 10粒 … 約6g
- サバ切り身 1切(100g) … 約13〜20g
- サーモン切り身 1切(100g) … 約10〜13g
- 鶏むね(皮なし)100g … 約2〜3g
- 豆腐 150g … 約5〜7g
- ギリシャヨーグルト 100g … 約4〜5g
例:1日50gに合わせるなら
朝:卵2個(約12g)+オリーブオイル小さじ1(5g)=17g
昼:サーモン1切(約12g)+アボカド1/4個(約7g)=約19g
夜:鶏むね皮なし(約3g)+ナッツ少量(約6g)=約9g
合計=45〜50g前後
4. よくある失敗とその直し方
- 「脂質ゼロ」を目指す
→ ホルモンが乱れやすく、元気が出にくい。**20〜30%**のゾーンに戻す。 - 揚げ物+大盛りご飯
→ “脂質多い日=糖質控えめ”に変更。ご飯は小盛、野菜と汁物を足して満足感UP。 - 隠れ脂質のとり過ぎ(ドレッシング・マヨ・バター)
→ “計量スプーン1杯”ルールで可視化。ノンオイル系やポン酢に置き換え。 - ナッツを無限につまむ
→ 10〜15粒/回を上限に。小袋で管理。
5. 1日のモデルメニュー(初心者向け・男女共通)
目標:脂質50g前後(目標摂取カロリー2000kcalの場合)/炭水化物とタンパク質は別途バランス
朝
- 全粒粉トースト+卵2個のスクランブル(オリーブオイル小さじ1)
- ヨーグルト+ベリー
→ 脂質:約17g
昼
- サーモンの蒸し焼き+玄米150g+サラダ(オリーブオイル小さじ1)
→ 脂質:約15〜17g
トレ前後
- トレ前:おにぎり小1個(脂質ほぼなし)
- トレ後:鶏むね+白米200g(脂質少なめ・糖質多め)
→ 脂質:少量(3〜5g)
夜
- 豆腐とひき肉のそぼろ(油は控えめ)+野菜スープ+さつまいも100g
→ 脂質:約10g
間食
- アーモンド10粒
→ 脂質:約6g
合計:約50g
6. 外食&コンビニでの選び方
- 焼肉:赤身多め/カルビ系は控えめ。ご飯は小盛、キムチ・サラダでボリューム。
- 寿司:マヨ系や揚げ物ネタを避け、青魚・白身多め。
- ラーメン:スープは残す、脂多め指定は避ける。
- 丼もの:揚げ系→焼き・蒸しへ変更。マヨ抜き。
- コンビニ:サバ缶、サラダチキン、ゆで卵、ナッツ小袋、ギリシャヨーグルト。ドレッシングは少量パック1つまで。
7. まとめ/次の一歩
- 脂質は「悪者」ではなく、体づくりの必須栄養素。
- コツは①良質な脂を選ぶ ②量は総カロリーの20〜30% ③糖質とのバランスを意識。
- “脂質多めの日は糖質控えめ、糖質多めの日は脂質控えめ”だけで、太りにくい食べ方に。
- 計量スプーン&小袋ナッツで見える化。外食は揚げ+大盛りの同時発生を避ける。
「何をどれくらい食べればいいか」さえ掴めば、体は素直に変わっていきます。
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